「YouTubeで相談を増やしたいが、法律事務所として何を発信すれば良いのかわからない」
そう悩みながら、動画での集客に踏み出せずにいる法律事務所もあります。
弁護士のYouTube活用では、動画の本数よりも、受任したい分野の疑問に答える発信と予約までの導線が重要です。
テーマと導線を決めないまま投稿を続けると、視聴者が増えても法律相談の予約につながるとは限りません。
そこで本記事では、集客に活用する方法や動画テーマ、相談予約への導線、公開前に確認したい注意点を解説します。
弁護士が確認すべき内容と制作を任せる範囲も整理するので、YouTubeでの集客を考えている事務所は参考にしてください。
記事の後半では、弊社Tsuzuruによる動画の企画・撮影・編集の支援も紹介します。
弁護士のYouTube活用にお悩みの場合は、ぜひお気軽にご相談ください。
弁護士がYouTubeを集客に活用する4つの方法

弁護士のYouTube活用は、相談者が抱える疑問やニーズに答え、法律相談の前に信頼を得るための発信です。
集客に活用する主な方法は、以下のとおりです。
それぞれについて、具体的に解説していきます。
依頼を受けたい分野の疑問に答える
動画の企画は、相続・離婚・労働など、事務所が受任したい分野の疑問から考えます。
その分野で相談先を探している人が、実際に検索窓へ打ち込む疑問こそが企画の出発点です。
話題のニュースを扱う場合も、受任分野(取扱業務)とのつながりがなければ、届けたい相談者には届かないおそれがあります。
取り扱う分野ごとに、相談の場でよく受ける質問を書き出してから企画を決めましょう。
疑問に答える動画が増えるほど、その分野の相談先を探す人に事務所を知ってもらう機会も増えるでしょう。
法律相談の流れを動画で説明する
初めて弁護士に相談する人に向けて、相談当日までの流れを動画で説明する方法も有効です。
弁護士に相談した経験がないと、どんな準備物を持っていけば良いかわからず不安を感じやすいものです。
予約の方法や初回相談で聞かれる内容、窓口から面談までの進み方を順に見せると、相談のハードルが下がります。
受付の方法や相談の進め方は事務所ごとに違うため、自分の事務所の実際の流れに合わせて説明してください。
一般論だけを話すと、動画を見て来所した相談者が当日の対応との違いに戸惑ってしまいます。
弁護士の人柄が伝わる動画を作る
相談先を選ぶ人は、法律の知識に加えて、弁護士が話しやすい人かどうかも見ています。
自己紹介や経歴を話すだけの動画では、実際の相談でどのような対応を受けられるのかまでは伝わりません。
よくある質問に答える様子や難しい内容をかみ砕く話し方を見せると、人柄や経験が自然に伝わります。
人柄が伝わる動画は信頼につながる一方で、公開すれば相談が増えると保証できるものではありません。
受任分野の解説動画と組み合わせて、知識と人柄の両方を伝えるチャンネル構成にしましょう。
法律用語を相談者の言葉に置き換える
解説動画では、法律用語から話し始めず、相談者がふだん使う言葉を起点にして説明します。
視聴者が検索で使う言葉から話を始めれば、法律の知識がない人でも内容を理解しやすくなるでしょう。
表現をやさしくしすぎると、適用される条件や例外が説明から抜け落ちてしまうおそれがあります。
言い換えた説明が法的に正しいかどうかは、公開前に弁護士が監修して確かめてください。
わかりやすさと正確さを両立させることが、視聴者から信頼される解説動画の条件です。
弁護士のYouTubeに向いている動画テーマ

弁護士のYouTubeに向いているのは、受任分野で相談者が抱く疑問から考えた動画テーマです。
テーマを考える手順は、以下のとおりです。
- 受任したい分野を決める
- その分野の相談者が抱く疑問を書き出す
- 疑問に答える形で動画テーマにする
相続・離婚・労働を例に、疑問から動画テーマを考えると次の表のようになります。
| 受任分野 | 相談者の疑問 | 動画テーマ例 |
|---|---|---|
| 相続 | 相談前に何を用意するか | 初回相談までの準備 |
| 離婚 | 相談がどう進むか | 初回相談の流れ |
| 労働 | どの資料を持参するか | 相談前に確認したい資料 |
この表は企画を考えるための例であり、法律上の結論や各事務所の実際の対応を示すものではありません。
同じ相続の分野でも、事務所が力を入れる案件によって相談者の疑問は変わってきます。
過去の相談でよく受けた質問を集めると、自分の事務所に合った企画を見つけやすくなるでしょう。
疑問の数だけテーマを作れるので、受任分野ごとに企画の候補を一覧にして管理してください。
弁護士のYouTubeを相談予約につなげる方法

動画を見た人に予約してもらうには、動画の中と概要欄に相談窓口までの導線を用意しておく必要があります。
相談予約への導線を整え、動画の効果を確かめる主な方法は、以下のとおりです。
それぞれについて、具体的に解説していきます。
動画の中で相談窓口を案内する
動画の終盤では、どの分野の法律相談を受け付けているかと、相談の窓口を短く案内します。
「相続の相談はホームページから予約できます」のように、分野と方法を1文で伝えると、視聴者が相談先を把握しやすくなります。
電話で受け付ける事務所なら、受付時間とあわせて電話番号を画面に表示しておくと親切です。
案内が長くなりすぎると、本編を見終えた視聴者がそのまま動画から離れてしまいます。
なお、相談を呼びかける動画は業務広告に当たる場合があるため、表示する内容は後述の注意点で確認してください。
概要欄から相談予約ページへつなぐ
動画の概要欄には、相談分野・対応地域・予約方法がわかるページへのリンクを載せます。
トップページより予約ページへ直接案内するほうが、視聴者が予約までにたどる手順を減らせます。
ただし、長尺動画の説明欄でクリックできる外部リンクを使うには、上級者向け機能へのアクセスが必要です。
ショート動画の説明欄に書いたURLはクリックできない点も、長尺動画とは区別して押さえておきましょう。
動画の形式ごとに案内の方法を分けておけば、予約ページへの導線が途中で途切れることはないでしょう。
予約時に視聴した動画を確認する
YouTubeが相談につながっているかは、予約時に知ったきっかけを聞くと確かめられます。
予約フォームや初回相談のアンケートに、どの動画を見て予約したかを尋ねる項目を入れておきましょう。
再生数だけを見ていると、どの動画が相談の獲得に役立ったのかまではわかりません。
回答を集めれば、再生は少なくても予約につながる動画と、再生されても予約が生まれない動画を見分けられます。
アンケートでわかるのは回答した相談者の情報だけで、視聴者一人ひとりの行動を追えるわけではない点に注意してください。
弁護士がYouTube制作で担当すること

弁護士がYouTube制作で担当するのは、法律の説明と内容の監修です。
企画の支援や撮影、編集は、動画の制作会社へ相談すると事務所の負担を抑えられます。
役割分担を考える主な工程は、以下のとおりです。
- 企画
- 撮影・編集
- 公開前確認
工程ごとの分担例をまとめると、次の表のようになります。
| 工程 | 法律事務所の担当例 | 制作会社へ相談する内容 |
|---|---|---|
| 企画 | 受任分野(取扱業務)・解説内容の確認 | 視聴者の疑問を整理して構成を提案 |
| 撮影・編集 | 出演・法律説明の監修 | 撮影・字幕・音声・編集 |
| 公開前確認 | 法律解説・広告表示の最終確認 | 修正の反映・納品形式の調整 |
この表は本記事で整理した分担の一例で、実際の担当範囲は事務所と制作会社の取り決めによって変わります。
とくに公開前の確認者を誰にするかは、契約時に決めておくことが大切です。
確認者と確認する時点を先に決めておけば、編集後に修正が重なって公開が遅れる事態を防げるでしょう。
依頼する範囲を契約前に書き出し、見積もりの内容と照らし合わせて確かめてください。
弁護士のYouTube活用で注意したいこと

集客の動画を公開する前に、規程に照らした確認と制作の進め方の確認を分けて進めましょう。
業務広告の表示や実績の表現、守秘義務に関わる情報など、注意したい主なポイントは以下のとおりです。
前の3つは規程に関わる確認で、最後の1つは制作の進め方に関する提案です。
それぞれについて、具体的に解説していきます。
業務広告に当たる場合の表示を確認する
事務所への依頼を誘う動画を公開する前に、まず業務広告に当たるかどうかを確認しましょう。
日本弁護士連合会の指針は、「○○の相談は当事務所へ」と表示する動画を、顧客誘引が目的と判断される例に挙げています。
そうした文言がなくても、動画全体の趣旨から顧客誘引が主な目的と認められる場合もあります。
業務広告に当たる場合に弁護士個人が表示するのは、氏名と所属弁護士会です。
弁護士法人の場合は、名称と主たる事務所または広告に係る従たる事務所の名称、所属弁護士会を表示します。
動画のどこにどう表示するかは、事務所内で確認の責任者を決めた上で、所属する弁護士会へ確かめてください。
誤解を招く実績や得意分野の表現を避ける
動画で実績を伝える場面では、訴訟の勝訴率を表示しないことが前提です。
指針では、勝訴率の表示は誤導や誤認のおそれがある広告に当たり、禁止される例に挙げられています。
「専門家」「専門分野」といった表示も、客観的な基準がないことから、指針では控えるのが望ましいとされる表現です。
一方で「得意分野」は主観的な評価と受け取られる表示とされ、専門分野と同じ扱いではありません。
得意でない分野を得意分野と表示すれば問題になり得るため、実態に合わせて表示してください。
どの表現を使う場合でも、「必ず解決できる」のように成果を保証する言い方は避けましょう。
依頼者や事件の情報を安易に公開しない
依頼者の名前や事件の内容は守秘義務に関わるため、動画で安易に公開しないことが基本です。
指針は、依頼者名、受任中の事件、過去に扱った事件を分けて、表示できる条件をそれぞれ定めています。
3つに共通する条件は、依頼者から書面または電磁的方法による同意を得ている場合です。
受任中の事件では、依頼者が特定されず利益を損なうおそれがない場合も、条件付きで認められています。
過去の事件については、広く一般に知られた事件などの例外も、条件付きで定められています。
依頼者の権利や利益を守る立場から、どの例外に当たるかは事務所側で守秘義務と規程に照らして判断してください。
動画の内容確認を制作会社に任せきりにしない
動画の内容は、法律解説も広告表現も、公開前に弁護士が確認する運用にしておきましょう。
制作会社が担うのは撮影や編集で、法律解説の正しさや規程への適合を判断する立場ではありません。
外注したからといって、規程を守った動画になる保証にはならない点を押さえておく必要があります。
編集後の動画を確認する担当者を事務所内で決め、修正の依頼までを一連の流れにすると確認漏れを防げます。
公開の直前だけでなく、台本や構成の段階でも監修の機会を設けると、大きな修正を避けられるでしょう。
弁護士のYouTubeは弊社Tsuzuruにお任せください

弊社Tsuzuruは、動画の企画・撮影・編集を、制作の途中で弁護士が内容を確認できる進め方で支援します。
前の章で挙げた注意点への対応は、以下のとおりです。
- 表示や広告表現の確認漏れには、ヒアリングと制作中の確認で備える
- 依頼者情報の扱いには、事務所が確認した素材の提供と制作中の修正で備える
- 内容確認の丸投げには、進捗連絡と修正の機会で備える
ヒアリングの段階で、事務所内の確認者と確認する時点を先に決めておくことを提案します。
表示や表現の内容が適切かどうかを判断するのは、あくまで事務所側です。
制作に使う素材は、利用して良いものを事務所で確認した上でお渡しいただきます。
制作中は進捗状況を随時お伝えし、その機会に弁護士が内容を確かめ、必要に応じて修正しながら完成まで進める流れです。
お見積もりと概ねのスケジュールをご確認いただき、内容に納得していただけた上でご契約となります。
予算に応じたプランもご相談いただけるので、まずはお気軽にお問い合わせください。
弊社TsuzuruのYouTube集客支援の実績

弊社Tsuzuruには、YouTubeの新規立ち上げを支援して問い合わせを増やした実績があります。
紹介するのは、ブランド品の買取・委託販売を手がける株式会社retro様の事例です。
法律事務所とは業種が異なるものの、動画から問い合わせを生む流れを作った例として参考になります。
この事例での主な取り組みは、以下のとおりです。
- YouTube検索からの流入に絞った積み上げ型の運用
- 過激な言葉で釣らないサムネイルとタイトル
- チャンネル内と概要欄での誘導の徹底
立ち上げ当初はほぼゼロだった問い合わせが、支援開始から約1年で月1件以上を安定して獲得できるまでに伸びました。
検索のニーズを調べてから1本ずつ動画を作り、必要とする人に届く形で積み上げていきました。
ご担当者様からは、視聴者目線での構成提案や編集の工夫に満足しているとの声をいただいています。
受任分野の疑問に答える動画を積み上げて相談窓口へ案内する考え方は、成果を目指す法律事務所にも共通します。
弁護士のYouTube活用に関するよくある質問

弁護士がYouTubeを始める前には、顔出しや頻度など、制作や配信に関わる疑問がよく挙がります。
主な質問は、以下のとおりです。
それぞれについて、具体的に解説していきます。
顔出しをせずに発信する方法はある?
顔出しをしなくても、図解や資料、ナレーションを使った形式で発信できます。
法律の仕組みを図解で示し、弁護士の声で解説する動画なら、顔を映さずに内容を伝えられます。
資料を画面に映しながら説明する形式も、手続きの流れや準備物を伝える動画と相性が良いでしょう。
顔が見えない分、表情から伝わる人柄は、顔出しの動画と同じようには伝わりません。
声だけで始めて慣れてきたら一部の動画で顔を出すなど、事務所に合う形式を選んでください。
再生数が少なくても相談につながる?
再生数が少なくても、受任分野や対応地域が合う人に届いていれば、相談につながる可能性はあります。
法律相談を探す人は限られるため、再生数の多さよりも、見てほしい人に届いているかが重要です。
動画のテーマが事務所の受任分野と合っているかを、まず見直してみましょう。
次に、動画の中や概要欄から相談窓口までの導線が途切れていないかを確認します。
どちらも整えた上で、どれだけ相談が増えるかは事務所の状況によって変わる点も押さえておいてください。
動画はどれくらいの頻度で投稿すべき?
投稿の頻度は、監修や撮影、公開前の確認まで含めて続けられるペースで決めるのが基本です。
弁護士のYouTubeは、台本の監修や公開前の確認に時間がかかる分、準備の手間が増えます。
週1回のような目安にこだわって無理に本数を増やすと、確認が手薄になり、内容の誤りを見落としかねません。
本数が少なくても、確認を省かずに継続して公開できる体制を優先しましょう。
撮影する日をまとめて決めるなど、事務所の業務と両立できる進め方を探してください。
弁護士のYouTube活用は相談者の疑問から始めよう

今回は、弁護士がYouTubeを集客に活用する方法や動画テーマ、相談予約につなげる方法を紹介しました。
弁護士のYouTube活用で押さえたいポイントは、以下のとおりです。
- 受任したい分野の疑問から企画する
- 動画の中と概要欄から相談窓口へ導線をつなぐ
- 業務広告の表示や依頼者の情報を公開前に確認する
- 制作を任せる範囲と確認者を契約時に決める
相談者の疑問に答える動画を1本ずつ積み上げることが、法律事務所のYouTube集客の第一歩です。
弊社Tsuzuruでは、動画の企画から撮影、編集まで、弁護士が途中で内容を確認できる進め方で支援します。
弁護士のYouTube活用にお悩みの場合は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
